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2010~2012プロアドベンチャーレースチームTeam EASTWINDメンバー(トレーニング生)として活動、2012年9月選手引退。 アウトドアライフ・スポーツの様々な楽しみ方、大会・イベント情報、和木香織利の私生活(IN&OUTDOOR)日記。2013年6月11日、第一子の女の子を出産し新たな人生のステージが始まりました。
Ex-Adventure Racer of Team EASTWIND(2010-2012), officially retired as a racer in September 2012. Introducing ways to enjoy outdoor activities, race and event information, and my private indoor&outdoor daily life.

2013年2月13日水曜日

パタゴニアエクスペディションレース2013-みどころ

"The Last Wild Race"と呼ばれるパタゴニア・エクスペディション・レース(PER)が今年も日本時間の2月12日正午にスタートした。(現地時間2月12日深夜零時。)

今年の参加チームは例年よりも少ない11チーム。
通常PERでは15チームまでのエントリーが認められている。昨年は10周年記念大会ということで、20チーム分の枠があった。(出走19チーム)

PER2013エントリーリストはこちら

1 - Adidas TERREX Prunesco (UK) - 大会4連覇中、今回5連覇を狙う
2 - EastWind (Japan) - 昨年2位
3 - GearJunkie- Yogaslackers (USA) - 昨年3位
4 - Redfox - Goretex (Russia) - 昨年9位完走
5 - Berghaus (Germany-UK) - 初出場
6 - Norcal Adventure Racing (USA) -2度目の出場、昨年リタイア
7 - Huemul Conservation (USA, South Africa) - 初出場
8 - Kaweshkar (Chile - Region de Magallanes) - 初出場
9 - Four Continents (USA, Kazakhstan, Puerto Rico) - 3度目の出場、完走なし
10 Adventure South Racing (USA) - 初出場
11 Yaganes (Chile - Region de Magallanes) - 初出場

注目すべきチームは1、2、3の3チーム。
1はおなじみのAdidas TERREX Prunesco(英国(メンバー全員が英国人ではない)、昨年まででPERを4連覇している。
世界ランクでもトップ5には常に入り、毎年キャプテンのNick以外はメンバーが入れ替わっているものの(世界トップクラスのレーサーたちとのネットワークを持っているので、ホームの英国内外から選手を集めてくる)その強さは変わらない。常に「勝つこと」が絶対なチームだ。
2011年までEast Windは彼らの眼中に無いほどだった。2011年の大会では優勝のAdidasと5位のEast Windの差は最終的に丸2日!

3のGearJunkie-Yogaslackers(アメリカ)は、East Windと同じく2010年大会から連続4度目の出場となる。メンバーのうち3人は全4回出場で一人だけ入れ替わっている。
2011年はAdidasに続き準優勝、昨年はEast Windのすぐうしろを常に追っていた。昨年2012年大会ではEast Windにとって一番のライバルだったように思える。彼らはMTBでもカヤックでもEast Windより速かった。結果的に最後のトレッキングセクションでルート選択ミスをし、East Windに追いつかなかったものの微々たる差で3位。

今年は最初のMTBから少し出遅れて4位。MTBセクションでEast Windから1時間も差をつけられている・・・ 恐らくメカトラブルがあった?それかEast Windがそれだけ速かった?
GearJunkie-Yogaslackersはそれほどまでに「勝ち」に拘っているチームではないと思う。
誰も取らないルートや、主催者が推奨しないルートをあえて選んで冒険し、それを心から楽しんでいるチームだ。
冒険が「当たり」と出れば、上手くショートカットして上位に入ることが出来る。
因みに過去にはマップアウトして捜索されたり、昨年は絶対に誰も通らない雪山越え(ショートカット)にチャレンジしたものの、予想以上に困難なルートでタイムロス。うまくいけばEast Windを抜いていたに違いない。
それでも一度はEast Windは追いつかれ・・ しかし食料が尽きたり、吹雪のなかメンバーが滑落して川に落ちたりで大変な思いをしたらしい。(それでも最終的に3位。)
スピード、ナビ力、技術、メンバーのモチベーションは素晴らしいレベル。全米の大会では必ず入賞している。
今年も彼らがEast Windを追い詰めることになると思う。

PER2012 by GearJunkie-Yogaslackersのビデオ
ショートカットしようとした雪山シーンもご覧頂けます。


PER2013スタートから23時間が経過し、すでに2チームがリタイア。
7,Huemul Conservation(アメリカ・南アフリカ)が最初のMTBセクションでロストし、タイムアウト。
次に8.Kaweshkar(チリ)がCP2の関門に間に合わずタイムアウト・・・
実は未だに地元チリからの出場チームは、一度もPERを完走していない。今年も初日でリタイア、残念。

毎年最初のステージでリタイアするチームが必ずいる。
地球の最果ての地までこのレースに参加するためにはるばるやってきて、レース行程10日のうち初日すらクリア出来ない・・・  
それだけレースが厳しい? ん~。 厳しいこともあるかもしれないが、今年の最初のMTBセクションは地図を見る限り難しいナビゲーションも無いし、道から外れることもない。
昨年も同様で、序盤のカヤックでリタイアしたチームの話しを聞くと、どう考えても準備不足としか言い様がない。それでもスタートラインに立った勇気は素晴らしいと思う。
正直、こんなチームでも出場できてしまうんだ!! と、いうほどのチームも参加してくる。
日本でよく「アドベンチャーレースに出場したいけど、自分の体力、または技術レベルはそこまでない」という人がよくいるけれど、多分海外ではそういう人は少ないのでは。
勿論、自己責任なレースなのでそれなりの体力・技術を要する。だからと言って、日本人はやはりとても保守的すぎる部分がある。もうちょっと自信持って、チャレンジ精神持ってもいいんじゃないかと思う。

PERへの出場資格は、主催者がOKするだけ。
ただ、枠数が限られているので誰でも出場できるわけではないが、主催者としては世界中からチームを集めたいため、他に同じ国からの出場チームがいなければ優先的に出場権が得られる。

レーススタートから24時間が経過し、順位はトップAdidas、2番手にEast Wind、3番手Berghaus、4番手GearJunkieとなっている。
CP3へ向かう川の渡渉にてスタッフより、East Windがイギリスの3km後ろにいるとの情報。

CP1通過タイム  MTB→トレッキングのトランジットポイント
1. Adidas-TERREX-Prunesco 到着05:55 出発 06:06
2. EastWind 到着06:10 出発06:46
3. Berghaus 到着06:33 出発07:00
4. GearJunkie-Yogaslackers 到着07:09 出発07:32

Adidasはトランジットを11分で通過しているのに対して、East Windは36分。
GearJunkieも23分、East Windより短い時間でトランジットを済ませている。
長いレースで数時間は大した差ではないが、やはりAdidasは行動スピードも相当速いしEast Windに対する危機感も今回は半端ではない。今回、大会前にAdidasのNickとGearJunkieのメンバーから私にEast Wind偵察のメールが来た。両チームともEast Windを物凄く意識している。
トランジットでのタイムロスはとてもとてももったいない。

第2ステージ:トレッキングセクション
CP2到着順位
1. Adidas-TERREX Prunesco:  到着11:05 出発11:15
2. Eastwind:  到着12:17 出発12:24
3. Berhaus:  到着13:30 出発13:25
4. GearJunkie Yogaslackers: 到着13:35 出発13:40

CP1とCP2で、AdidasとEast Windのタイム差は変わらない、ということはEast WindはAdidasと同じスピードでトレッキングを進んでいる。スゴイ!!

日本時間13:30の今現在、パタゴニアは深夜1:30。
まだレースは始まったばかり!

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